揺れるろうそく
これは管理人が体験した本当の話である。 脚色なしに書くので、信じて頂いていい。 私が子供の頃、病院の横に小さな洞窟のような防空壕があった。 小学校2年生の私は、そこが戦争のとき使われていた シェルターのようなものだということを知っていた。 そこの場所は立ち入り禁止ではなかったけど、 急な坂で深い谷のようになり、昼間でも中は薄暗く、 そして狭い入り口は人をけっして寄せ付けることのない雰囲気だった。 たまに年配の方が、お供えや線香をもって中に入っていくのを、見かけたので 一応、中は入れるんだということは分かっていた。 が、一人ではもちろん、だれかと一緒であっても入る気にはなれなかった。 それは、極端に臆病な私の性格ではなく、(私は結構やんちゃな子供だった) クラスのガキ大将であっても、そこには近づけない何かがあった。 ある日、霊能力を持っているというユタの子供と、病院裏を秘密基地にして 遊んでいたときのことだ。 そのときには私のほかに、その霊感の強い子供(自称)と、 クラスのリーダー的な子が一緒にいた。 夕暮れ、元気いっぱい遊んで帰ろうとしたときのこと。 ふと、その防空壕の奥に揺れる光が目に入った。 目を凝らすとろうそくが3本立っていることがわかる。 私は、何故か、どこかに人がいるような気がして覗き込んだ。 すると、もくもくと煙のようなものが私の中に入り込んできた。 その煙は吸い込もうとしなくても、容赦なく器官を押しのけるように入ってくるように感じた。 そのときだ「●●〜近づいたらダメ!!」と背後から強い口調で リーダー的な子が呼んだ。 私はコホコホと咳をしながら、友人のそばまで帰った。 すると、霊感の強いほうの子が、「お祓いをしたほうがいい」と進言し、 すかさず逃げるように私の元から走り去ったのだ。 その後リーダー的は子が教えてくれたのは、 「●●の中に人が沢山吸い込まれていった」 と いう霊感の強い子の言葉だった。 その日から、あんなに元気だったはずの私は恐ろしい高熱を3日出した。 3日後はすっかり良くなったが、 その3日間でてくる夢は恐ろしいものだった。 霊感なんて・・・と思っていたし、実際私はその場にいたのに、 全くその気配を感じることはできなかった。 煙としか感じなかったのだ。 ただ夢の中では、恐ろしい形相の人々の苦しむもがくような姿が、常に私を苦しめた。 熱が引くまで。 それは、友人の言葉を素直に受けてしまった影響かもしれない。 もしも、そうだとしても説明がつかないのは、 どうしてろうそくごときで、 あんなに煙がでていたのか、 そしてその煙を中を覗いただけで、あんなにも吸い込んだのか。 どうして発熱したのか。 全ては私の思い過ごしなのだろうか、それとも・・・・。 ----------------------------------------- ここにある話は、沖縄にある怖い噂や話を元に管理人が独自に編集したものです。 事実ではなく噂なので、むやみに怖がったりしないようにして下さい。 転載はお止め下さい
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